訪問介護を利用していると、「ヘルパーさんの対応が気になる」「約束していたことと違う」「連絡がうまく取れない」など、大小さまざまな困りごとが出てくることがあります。こうした困りごとは決して特別なことではなく、誰にでも起こりうるものです。
実は、訪問介護事業所には制度上、苦情を受け付けるための窓口を設置することが義務づけられています。指定居宅サービス等の運営基準(平成11年厚生省令第37号)第36条では、事業所が苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならないと定められています。つまり「困りごとを伝える先」は最初から用意されている、ということです。
相談の道筋は一つではありません。まずは事業所の担当者に伝える、次にケアマネジャーに相談する、それでも解決しない場合は市区町村や国民健康保険団体連合会(国保連)といった公的な窓口に相談する、という段階があります。どの段階からでも構いませんし、いきなり公的窓口に相談しても問題はありません。
大切なのは「小さな違和感でも我慢しすぎないこと」です。本人や家族が感じた困りごとを言葉にして伝えることは、サービスの質を保つためにも、今後同じことが起きないようにするためにも意味があります。この記事では、誰に・どんな順番で・どう伝えればよいかを具体的に整理していきます。なお、事業所ごとの評価や対応の適否そのものについては、この記事では判断しません。困りごとが起きたときの窓口と伝え方の整理に絞って解説します。

