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訪問介護の契約と重要事項説明書の見方

Published
作成日: 2026年7月1日
Updated
最終更新日: 2026年7月8日

訪問介護の契約時に交付される重要事項説明書と契約書の違い、確認すべき記載項目、署名前のチェックポイントを解説します。

01重要事項説明書と契約書は何が違うのか

要介護認定の申請から認定までの流れを経て要介護度が決まり、訪問介護を利用するまでの流れのなかでケアプランが固まり、いよいよ訪問介護事業所と契約する段階になると、必ず「重要事項説明書」「契約書」の2種類の書面が交付されます。役割はそれぞれ異なります。

  • 重要事項説明書:事業所の運営規程のうち、利用者が事業所を選ぶ・理解するうえで重要な情報を抜き出して分かりやすくまとめた説明資料
  • 契約書:重要事項説明書の内容に同意したうえで、事業所と利用者が取り交わす法的な合意文書

つまり「重要事項説明書=理解してもらうための説明」「契約書=合意の証拠」という関係です。訪問介護事業者は、サービス提供を開始する前に重要事項説明書を交付して説明し、利用者(または家族)から書面での同意を得ることが運営基準で義務づけられています。説明を受けないまま契約書だけにサインを求められた場合は、必ず説明を求めてください。

重要事項説明書(事業所を知り選ぶための説明書)と契約書(利用者と事業所の合意事項・解約条件を定める書面)の役割の違いを対比した図

02重要事項説明書に必ず書かれている項目

訪問介護の重要事項説明書には、運営基準で定められた項目が記載されています。契約前に特に確認したい項目は以下のとおりです。

項目確認するポイント
事業の目的・運営方針事業所がどんな方針でサービスを提供しているか
従業者の職種・員数・職務内容訪問介護員(ヘルパー)やサービス提供責任者の体制
営業日・営業時間定休日、早朝・夜間対応の可否
サービス内容・利用料等の費用提供するサービスの範囲と料金の仕組み
通常の事業の実施地域自宅がサービス提供エリア内かどうか
緊急時等における対応方法体調急変時の連絡先・対応フロー
虐待の防止のための措置相談窓口や研修体制

これらは事業所ごとに内容が異なるため、「他の事業所と何が違うか」を比べる材料として読むことが大切です。

03利用料・費用の説明はどこまで書かれているか

重要事項説明書には「指定訪問介護の内容及び利用料その他の費用の額」を記載することが義務づけられていますが、具体的な金額は介護報酬改定のたびに変わるため、記事内で固定額を示すことはできません。契約時には以下を必ず確認してください。

  • 自己負担割合(1〜3割)が正しく反映されているか
  • 身体介護・生活援助などサービス区分ごとの単価の考え方が説明されているか
  • 交通費やキャンセル料など介護保険の対象外となる実費があるか
  • 支払い方法(口座振替・請求書払い等)と締め日

最新の単位数・自己負担額は、ケアマネジャーまたは契約先の事業所に直接確認するのが確実です。重要事項説明書の「利用料」欄の説明が曖昧なまま契約に進まないようにしましょう。

04契約書で確認すべき解約・中途終了のルール

契約書には、利用者側・事業所側それぞれからの契約解除(解約)の条件と手続きが明記されています。特に次の点は署名前に必ず目を通してください。

  • 利用者側からの解約:申し出から何日前の通知が必要か、違約金の有無
  • 事業所側からの解約:やむを得ない事情がある場合の通知期間、緊急時に即時解約となるケース
  • 入院・施設入所時の扱い:一時休止か契約終了かの区分
  • サービス変更・追加の手続きケアプランと訪問介護の位置づけにあるケアプラン変更に伴う契約内容の見直し方法

訪問介護は通常、特定商取引法のクーリング・オフの対象外ですが、契約内容に納得できない場合はケアマネジャーに相談し、契約前に修正や再説明を求めることができます。

実際に事業所を変更・解約する際の具体的な進め方は、訪問介護の事業所を変更・解約したいときの進め方で解説しています。

05電磁的方法(電子交付)で受け取ることもできる

重要事項説明書・契約書は原則として書面での交付・説明が基本ですが、利用者または家族から申し出があり、利用者側が承諾した場合に限り、電子メールやウェブ上での提示など電磁的方法による提供が認められています。

遠方に住む家族が契約内容を確認したい場合や、書面の保管が難しい場合には、電子交付に対応しているか事業所に相談してみるとよいでしょう。ただし、電子交付であっても説明を受け、内容を理解したうえで同意するという手順自体は書面の場合と変わりません。読み飛ばして同意ボタンを押すことがないよう注意してください。

06契約前にウェブサイトでも重要事項を確認できる

介護サービス事業者は、運営規程や重要事項説明書の内容を事業所のウェブサイトまたは介護サービス情報公表システム上に掲載・公表することが求められています。契約の面談前に、これらの情報を事前にチェックしておくと、当日の説明をより理解しやすくなります。

事前確認に使える情報源の例です。

  • 介護サービス情報公表システム(都道府県が運営、事業所の基本情報・運営規程を公開)
  • 事業所自身の公式ウェブサイト
  • ケアマネジャーが持つ事業所資料

複数の事業所を比較検討している場合は、契約直前になって初めて重要事項を見るのではなく、候補段階からこうした公表情報に目を通しておくことをおすすめします。

07説明を受けるときに聞いておきたい質問リスト

重要事項説明書の説明を受ける際、その場で聞いておくと後のトラブルを防げる質問をまとめました。

  • サービス提供責任者は誰で、連絡はどの手段が一番早いか
  • 担当ヘルパーが休んだ場合の代替対応はどうなるか
  • 体調急変時、まず誰に連絡が入るか(家族・ケアマネ・救急)
  • キャンセルや訪問時間の変更はいつまでに連絡すればよいか
  • 苦情や相談窓口はどこか(事業所内・市区町村の窓口)

その場で分からないことは持ち帰らず、契約前に確認するのが基本です。説明が不十分なまま急かされるように署名を求められた場合は、一度立ち止まってケアマネジャーに相談してください。

08契約後にトラブルが起きたときの相談先

契約後に「聞いていた内容と違う」「対応に不安がある」といった状況が起きた場合は、まず事業所の相談窓口(重要事項説明書に記載)に連絡します。解決しない場合は、ケアマネ・地域包括支援センターへの相談で紹介している担当のケアマネジャーや地域包括支援センター、市区町村の介護保険担当窓口にも相談できます。

事業所選びの段階でこうしたリスクを減らすには、重要事項説明書の内容だけでなく、複数の事業所を比較して選ぶことも有効です。介護ほうもんさーちでは、対応エリアやサービス内容から事業所を検索できるほか、契約前の疑問はAIコンシェルジュで整理し、事業所へ直接確認することもできます。契約書にサインする前に、気になる点は遠慮なく確認しておきましょう。

FAQ

このガイドのよくある質問

運営基準では、サービス提供前に重要事項説明書を交付して内容を説明し、利用者(または家族)の同意を得たうえで契約書を取り交わす流れが基本です。重要事項説明書の説明を受けずに契約書だけへの署名を求められた場合は、説明を依頼してください。
重要事項説明書には利用料の仕組みや区分が記載されますが、単位数や自己負担額は介護報酬改定で変わることがあります。最新の金額は契約時にケアマネジャーまたは事業所へ直接確認するのが確実です。
その場で即決する必要はありません。内容を持ち帰って家族やケアマネジャーと相談したり、他の事業所と比較したりしてから契約しても問題ありません。急かされる場合は一度立ち止まって確認しましょう。
解約条件は契約書に事業所ごとに定められています。通知期間や違約金の有無は契約書の解約条項に明記されているため、契約前に必ず確認してください。不明な点はケアマネジャーに相談すると安心です。
介護サービス事業者は運営規程や重要事項の内容を事業所のウェブサイトや介護サービス情報公表システムで公表することが求められています。契約の面談前に事前確認しておくと、当日の説明が理解しやすくなります。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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