訪問介護をはじめとする介護サービスの報酬(事業所に支払われる対価の単価)は、原則として3年ごとに見直されます。これが「介護報酬改定」です。直近では2024年度(令和6年度)に改定が行われました。
厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会が示した資料によると、2024年度改定は「地域包括ケアシステムの深化・推進」「自立支援・重度化防止に向けた対応」「良質な介護サービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり」「制度の安定性・持続可能性の確保」という4つの視点を基本として実施されました。
ここで大切なのは、報酬改定=利用者の自己負担や使えるサービス内容が一律に変わる、という話ではないという点です。改定は事業所が算定する「加算」(一定の体制や取り組みに対して上乗せされる評価の仕組み)の要件見直しが中心であり、その加算を実際に取得するかどうかは事業所ごとに異なります。そのため「自分たちの利用がどう変わるか」は、契約している事業所に個別に確認しない限り分かりません。
また改定内容は年々複雑になっており、ニュースなどで見聞きする情報が必ずしも自分の状況にそのまま当てはまるとは限りません。本記事では2024年度改定の全体像を確認しながら、家族・ケアマネジャーが「事業所を見るときに何を聞けばよいか」という視点に落とし込んでいきます。具体的な単位数や自己負担額については、最新情報を事業所またはケアマネジャーに確認することを前提として読み進めてください。

