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自己負担1割・2割・3割の決まり方

Published
作成日: 2026年7月1日
Updated
最終更新日: 2026年7月1日

訪問介護の自己負担が1割・2割・3割のどれになるかは所得で決まります。判定の仕組みと負担割合証での確認方法を解説します。

01自己負担割合は「原則1割」で所得に応じて2割・3割になる

訪問介護をはじめとする介護保険サービスの利用者負担は、原則1割です。ただし、一定以上の所得がある方は、負担割合が2割または3割に引き上げられます。

この仕組みは65歳以上の方(第1号被保険者)に適用されるもので、本人の所得や世帯の状況によって毎年判定し直されます。「収入が多い人ほど自己負担も重くなる」という応能負担の考え方に基づいており、介護保険制度を将来にわたって維持するための仕組みの一つです。

訪問介護に限らず、通所介護(デイサービス)やショートステイなど、介護保険で受けられるサービス全般に共通する仕組みですので、まずは自分が何割負担に該当するのかを把握しておくことが、費用の見通しを立てる第一歩になります。

02何割になるかは「所得」の組み合わせで判定される

負担割合の判定は、単純な年収額だけでなく、本人の合計所得金額と、同一世帯にいる65歳以上の方の年金収入等を合算した金額の、2つの基準を組み合わせて行われます。どちらの基準も一定以上を満たす場合に、2割・3割の対象になる仕組みです。

判定の目安は次のような段階になっています。

負担割合基準の考え方
3割本人の合計所得金額が高水準に該当し、かつ世帯の年金収入等の合計も高水準に該当する場合
2割本人の合計所得金額が一定水準以上に該当し、かつ世帯の年金収入等の合計も一定水準以上に該当する場合
1割上記のいずれにも該当しない場合(多くの方はこちら)

具体的な金額の基準は制度改正のたびに見直される可能性があるため、本記事では数値を明記していません。最新の基準は市区町村の介護保険担当窓口、または厚生労働省・自治体の公式ページで確認してください。

65歳以上は所得水準に応じて1割・2割・3割のいずれかに判定され、40〜64歳は所得に関わらず一律1割になる自己負担割合の判定フロー

0340〜64歳(第2号被保険者)は所得に関係なく一律1割

40歳から64歳までの方(第2号被保険者)が特定疾病により要介護・要支援認定を受けて訪問介護を利用する場合は、所得に関わらず一律1割負担です。2割・3割の判定は65歳以上の第1号被保険者にのみ適用される仕組みで、第2号被保険者には適用されません。

そのため、若年性認知症や末期がんなど特定疾病で訪問介護を利用している40代・50代の方は、所得による負担割合の心配をする必要はなく、常に1割負担となります。この点は家族が制度を調べる際に混同しやすいポイントなので、年齢区分(第1号・第2号)による扱いの違いを押さえておきましょう。

04負担割合証で自分の割合を確認する

自分(家族)が何割負担に該当するかは、介護保険負担割合証という書類で確認できます。要介護・要支援の認定を受けている方には、市区町村から毎年発行される書類で、負担割合と適用期間が記載されています。

確認のポイントは以下のとおりです。

  • 負担割合証は毎年7月頃に市区町村から送付される
  • 有効期間は毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間
  • 前年の所得に基づいて割合が判定されるため、年によって割合が変わることがある
  • 介護保険被保険者証とあわせて、サービス利用時に事業所へ提示・提出する

紛失した場合は市区町村の介護保険担当窓口で再発行できます。訪問介護の契約前には、必ず最新の負担割合証を手元に用意しておきましょう。

05負担割合が変わるとどうなるか

負担割合は毎年見直されるため、前年より所得が増えた(あるいは減った)ことで、翌年度に割合が変わることがあります。たとえば年金収入が増えた年の翌年に1割から2割になるケースや、退職して所得が下がった翌年に2割から1割へ戻るケースがあります。

割合が変わると、同じサービス量を利用していても月々の自己負担額が変動します。特に2割・3割に切り替わったタイミングでは負担感が大きくなりやすいため、新しい負担割合証が届いたらまず割合を確認し、必要に応じてケアマネジャーに利用計画の見直しを相談するとよいでしょう。

また、負担割合が上がったことで急に生活が苦しくなった場合は、後述する軽減制度の利用可否についても市区町村に相談してみてください。

06負担が重い場合に使える軽減の仕組みもある

所得の状況によっては、自己負担が過大にならないよう配慮する制度も用意されています。代表的なものに、1か月の利用者負担合計が一定額を超えた場合に払い戻しを受けられる高額介護サービス費や、生計が困難な世帯を対象とした社会福祉法人等による利用者負担軽減制度などがあります。

これらは自動的に適用されるものと申請が必要なものがあり、対象要件も所得や世帯状況によって異なります。「負担割合は1割なのに総額の負担が重い」と感じる場合は、割合そのものではなく、こうした軽減制度の対象になっていないかを市区町村やケアマネジャーに確認してみましょう。さらに収入が少なく生活自体が困難な世帯では、生活保護を受けながら訪問介護を利用する仕組み(介護扶助)も用意されているため、あわせて知っておくと安心です。

07訪問介護の費用全体は「区分支給限度額」と合わせて考える

自己負担割合が決まっても、実際に支払う金額はどれだけのサービスを利用したかによって変わります。要介護度ごとに定められた区分支給限度額の範囲内であれば、決まった負担割合分の支払いで済みますが、限度額を超えて利用した分は原則全額自己負担になります。

また、サービス提供体制や利用時間帯によっては加算が発生し、同じ負担割合でも1回あたりの支払額が変わることがあります。加算によって料金が変わる仕組みを知っておくと、明細を見たときに戸惑いにくくなります。

そのため、訪問介護の費用を正しく見積もるには、「自己負担割合が何割か」に加えて「限度額の範囲内で使えているか」もあわせて確認する必要があります。負担割合とあわせて訪問介護の料金の仕組みと自己負担の考え方を押さえておくと、費用の全体像がつかみやすくなります。限度額の範囲でどこまで使えるかについても、関連記事としてご覧ください。

08まずは事業所に重要事項説明書で確認を

自己負担割合の判定基準や軽減制度は制度改正で変わることがあるため、最終的な金額は契約前に事業所から交付される重要事項説明書で必ず確認しましょう。負担割合証に記載された割合をもとに、事業所側が実際の請求額を算出してくれます。

訪問介護の利用を具体的に検討する段階になったら、介護ほうもんさーちで対応エリアの事業所を探し、料金や自己負担の見積もりについて直接問い合わせてみることをおすすめします。制度の仕組みだけでは分からない実際の費用感は、事業所への相談が一番の近道です。

FAQ

このガイドのよくある質問

65歳以上の方は、本人の合計所得金額と、同一世帯の65歳以上の方の年金収入等を合算した金額の組み合わせで判定され、1割・2割・3割のいずれかになります。40〜64歳の方は所得に関わらず一律1割です。
市区町村から毎年7月頃に交付される「介護保険負担割合証」で確認できます。要介護・要支援認定を受けている方に送付され、負担割合と適用期間(8月1日〜翌年7月31日)が記載されています。
あります。負担割合は前年の所得に基づいて毎年判定し直されるため、所得の増減によって年度が変わるタイミングで割合が変更されることがあります。新しい負担割合証が届いたら必ず確認しましょう。
高額介護サービス費や社会福祉法人等による利用者負担軽減制度など、負担を抑える仕組みが用意されている場合があります。対象要件は所得や世帯状況によるため、市区町村の介護保険担当窓口やケアマネジャーに相談してください。
変わりません。40〜64歳の第2号被保険者が特定疾病により要介護・要支援認定を受けて訪問介護を利用する場合、所得に関わらず一律1割負担です。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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