在宅で介護を受け始めると、関わる専門職がいくつも登場します。ケアプラン(居宅サービス計画)を作るケアマネジャー(介護支援専門員)、実際にヘルパー(訪問介護員)を手配し訪問介護計画をつくるサービス提供責任者、そして日々自宅を訪れるヘルパー本人。ご本人・ご家族からすると、「困りごとがあったとき、まず誰に連絡すればいいのか」が分かりにくいという声をよく耳にします。
結論からいうと、ケアマネジャーと訪問介護事業所(サービス提供責任者)は、法令上役割が分かれています。ケアマネジャーは介護保険法にもとづき、要介護認定を受けた方の心身の状況や希望をふまえて、訪問介護を含む複数のサービスを組み合わせた「ケアプラン」全体を作成・調整する立場です。一方、訪問介護事業所(サービス提供責任者)は、そのケアプランの中の訪問介護部分を具体的にどう実施するか(誰がいつ何を行うか)を定めた「訪問介護計画」を作成し、ヘルパーの手配・指導・進捗管理を担います。
この役割分担は、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)や、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)といった国の省令にもとづくものです。ただし、実際の運用(連絡の頻度、どちらに先に相談するのが適切かなど)は事業所やケアマネジャーの体制によって幅があります。本記事は制度上の役割分担の考え方を整理したうえで、「実際の相談の場面で何をどちらに聞けばよいか」を具体的な聞き方まで落とし込んでいきます。個別の状況に応じた最終的な判断は、必ず担当のケアマネジャーおよび事業所に確認してください。

