在宅介護をしていると、「薬を飲むタイミングで声をかけてほしい」「一包化された薬を出してほしい」といった希望が出てくる一方で、「薬のセットや飲む量の調整まではどこまで頼めるのか」がわかりにくいという声をよく聞きます。これは、訪問介護における服薬まわりの支援が、性質の異なる2つの一次情報にまたがって整理されているためです。
ひとつは、訪問介護のサービス行為の区分を定めた老計第10号(「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」)です。ここでは身体介護の一区分として「服薬介助」が挙げられており、水の準備、あらかじめ用意された薬をテーブル等に置いて飲み忘れないよう声をかける、内服を手伝う、後片付けをするという一連の行為が想定されています。
もうひとつは、平成17年7月26日付の医政局長通知(医師法第17条等の解釈について)です。こちらは、医療資格を持たない人が行っても原則として医行為に当たらないと考えられる行為を整理したもので、一包化された内用薬の内服の介助などが含まれます。ただし、これは一定の条件のもとで初めて成り立つ整理であり、「ヘルパーなら誰でも、どんな状態の人にも行える」という単純な話ではありません。
さらに、本人の体調や薬の形状、要介護度によっても対応の余地は変わります。同じ「服薬の支援をお願いしたい」という相談でも、実際にどこまでを訪問介護でカバーできるかは、事業所の体制やケアマネジャーとの調整によって変わってくるため、この記事では制度の考え方を踏まえたうえで、事業所探しやケアマネ相談の場で何をどう確認すればよいかを具体的に整理します。なお、本記事は一般的な制度の考え方の整理であり、個別の状況に対する対応可否は必ず事業所・ケアマネジャーに確認してください。

