「朝、起きるのを手伝ってほしい」「夜、寝る前の支度を頼みたい」——在宅で介護をしていると、こうした朝夕の時間帯こそ人手が足りず困る、という声をよく聞きます。実際、訪問介護(介護保険法に基づくサービス、要介護1〜5の方が対象)では、起床時・就寝時に行う支援の多くが「身体介護」に位置づけられており、老計第10号(平成12年3月17日老計第10号、厚生省老人保健福祉局老人福祉計画課長通知「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」、平成30年改正)という国の通知の中で、サービス行為の一例として整理されています。
ただし大切な前提があります。老計第10号はあくまで「サービス行為ごとの区分の例示」であり、居宅サービス計画(ケアプラン)や訪問介護計画を作成する際の参考資料という位置づけです。実際に朝夕どのような支援を、どのくらいの時間で受けられるかは本人の身体状況や生活実態、同居家族の有無などによって一件ごとに異なり、最終的にはケアマネジャーと事業所が本人・家族と相談しながら訪問介護計画にまとめていくものです。この記事を読んだだけで「うちも同じように頼める」と決めつけず、必ず事業所・ケアマネジャーに個別の状況を確認してください。
また、この記事が扱うのは介護保険の訪問介護(要介護1〜5)に限られます。要支援の方などが利用する「介護予防・日常生活支援総合事業」の訪問型サービスは、サービスの内容や基準が市区町村ごとに異なるため本記事の対象外です。また、障害福祉制度の重度訪問介護も介護保険の訪問介護とは別の制度です。該当する可能性がある方は、それぞれ市区町村の窓口・地域包括支援センターへの確認をおすすめします。

