「親の様子が心配になってきたので調べ始めたら、『地域包括支援センター』『総合事業』『訪問介護』『ケアマネジャー』といった言葉が次々出てきて、結局どこに相談すればいいのか分からなくなった」——このような戸惑いは、在宅介護を検討し始めた家族の多くが経験します。
実は、この分かりにくさにはきちんと理由があります。高齢者の在宅生活を支える仕組みは、大きく分けて「市区町村が中心となって運営する高齢者支援の仕組み」と「介護保険の給付として全国共通の基準で提供される訪問介護」の2つの体系が並んで存在しているためです。どちらも「訪問介護」という似た言葉を使うことがあり、対象者や窓口も重なって見えるため、初めて調べる方が混乱するのは自然なことです。
この記事では、市区町村が担う高齢者支援(介護予防・日常生活支援総合事業を中心に)と、介護保険の訪問介護がそれぞれどういう仕組みで、何が違うのかを整理します。結論を先に言うと、最初の分かれ道は「要介護1〜5の認定を受けているか、要支援1・2または事業対象者に当たるか」です。この記事を読めば、自分や家族がどちらの窓口からスタートすればよいか、また状態が変わったときにどう相談し直せばよいかの見取り図が持てるようになります。なお、個別の制度の詳細な要件や金額は自治体・時期によって変わるため、最終的には必ずお住まいの市区町村や地域包括支援センター、担当のケアマネジャーに確認してください。

