訪問介護のサービス提供票や重要事項説明書を見ると、「身体介護20分未満」「生活援助45分以上」のように、時間の長さで区切られた項目が並んでいます。これを時間区分と呼びます。時間区分は、事業所が独自に決めているものではなく、国の制度(介護報酬の告示・通知)に基づいて全国共通の枠組みとして定められているものです。
ここで押さえておきたいのは、時間区分は介護報酬(費用)を計算するための制度上の枠組みであり、「この時間しかケアをしてはいけない」というサービス内容そのものの制限ではないという点です。実際にどのようなケアを、どれくらいの時間をかけて行うかは、ケアマネジャーが作成するケアプランと、事業所のサービス提供責任者が具体的に組み立てる訪問介護計画によって決まります。時間区分はその結果を費用の単位に変換するためのものさし、というイメージで捉えると理解しやすくなります。
また、時間区分の考え方は身体介護と生活援助とで異なります。この違いは次章以降で扱いますが、まず全体像として「区分の数・幅が身体介護と生活援助で違う」こと、そして本記事が扱うのは要介護1〜5の方が使う訪問介護(介護給付)の時間区分であるという点を明確にしておきます。要支援の方が利用する介護予防・日常生活支援総合事業の訪問型サービスや、障害福祉制度である重度訪問介護は、時間区分の考え方や基準そのものが異なる別制度です。これらについては本文後半で改めて整理します。
なお、時間区分や単位数は数年に一度の介護報酬改定で見直されます。本記事の記載は執筆時点(2024年度改定時点)の情報を踏まえた一般的な考え方の整理であり、具体的な単位数・料金・最新の要件は必ず事業所やケアマネジャーに確認してください。

